「越後・親不知 翡翠の殺人」梓林太郎著

公開日: 更新日:

 探偵の小仏に、警視庁の安間を介して、長野県警松本署から依頼が舞い込む。2日前、予定の時間になっても到着しない登山客を心配して、様子を見に行ったまま戻らない山小屋の管理人・徳久の身元調査だ。上野と名乗った予約客も結局、山小屋に到着することはなく、山岳救助隊の捜索でも2人は見つからなかったという。

 調べを進めると上野はどうやら偽名のようだ。小仏は、身を隠すために山荘の管理人になった徳久が、彼の行方を捜す上野と名乗る男に見つかり、逃げたのではないかと疑う。徳久の生まれ故郷の新潟県の親不知を訪ねた小仏は、当地で19年前に起きた未解決殺人事件との関連を疑う。

 行方不明の男の過去を追い上高地、糸魚川、京都、金沢へと調査行が続く旅情ミステリー。

(実業之日本社 990円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 2

    自維連立に透ける実現不能の“空手形”…維新が「絶対条件」と拘る議員定数削減にもウラがある

  3. 3

    自維連立が秒読みで「橋下徹大臣」爆誕説が急浮上…維新は閣内協力でも深刻人材難

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    ラウールが通う“試験ナシ”でも超ハイレベルな早稲田大の人間科学部eスクールとは?

  1. 6

    ポンコツ自民のシンボル! お騒がせ女性議員3人衆が“炎上爆弾”連発…「貧すれば鈍す」の末期ぶりが露呈

  2. 7

    日本ハム1位・伊藤大海 北海道の漁師町で育った泣き虫小僧

  3. 8

    米倉涼子の薬物逮捕は考えにくいが…業界が一斉に彼女から手を引き始めた

  4. 9

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  5. 10

    影山雅永JFA技術委員長の“児童ポルノ逮捕”で「森保監督がホッとしている情報」の深層