「土になる」坂口恭平著

公開日: 更新日:

 誰もが同じスーパーで食料を手に入れることに疑問をもった著者は、市役所に電話してファミリー農園を紹介してもらった。たまたま電話がつながったヒダカさんの畑を借りて、雲仙岳を見晴らす地で農業を始める。

 ヒダカさんが野菜は夜育つと教えてくれたが、朝や昼に水をまくと夜までに水が蒸発してしまう。著者は西日を浴びると鬱になるので、以前は午後3時から6時までアトリエにこもって絵を描いていたのだが、植物のことを考えて日課を変更。午後5時すぎに西日を浴びながら畑仕事をすることに。土の時間に合わせるようになったら、体の調子がいい。

TOKYO 0円ハウス0円生活」の著者が、土とふれ合うことで再生していく日々をつづる。

(文藝春秋 1870円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「ばけばけ」好演で株を上げた北川景子と“結婚”で失速気味の「ブギウギ」趣里の明暗クッキリ

  2. 2

    西武・今井達也「今オフは何が何でもメジャーへ」…シーズン中からダダ洩れていた本音

  3. 3

    N党・立花孝志容疑者にくすぶる深刻メンタル問題…日頃から不調公言、送検でも異様なハイテンション

  4. 4

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  5. 5

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  1. 6

    高市首相「議員定数削減は困難」の茶番…自維連立の薄汚い思惑が早くも露呈

  2. 7

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 8

    高市政権の物価高対策はパクリばかりで“オリジナル”ゼロ…今さら「デフレ脱却宣言目指す」のア然

  4. 9

    高市首相は自民党にはハキハキ、共産、れいわには棒読み…相手で態度を変える人間ほど信用できないものはない

  5. 10

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗