「あなたが私を竹槍で突き殺す前に」李龍徳著

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 日本初の女性総理大臣によって、在日コリアンを標的にした排外的な法律が次々と成立。韓国ヘイトが蔓延(まんえん)する中、在日韓国人の父と日本人の母を持つ日本国籍の柏木は、在日韓国人の生存権を守るための政治運動に身を投じてきた。以前は在日韓国人の若者による自助組織「青年会」に所属していたが、今はある計画のため単独で行動している。

 まずは大久保の在日武闘派グループに所属していたアメリカ出身のシンを引き抜く。1週間後、青年会による帰国事業で韓国に「帰る」メンバーを見送るため下関に向かった柏木は、リーダーのイファが組織を別のメンバーに乗っ取られていることに気づく。一方で柏木は極右団体の党員・貴島に接近する。

 第42回野間文芸新人賞を受賞した衝撃作。

(河出書房新社 1155円)

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