「切腹屋」岩井三四二著

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 馬喰町の公事宿に、信州松代藩の山手村の伊左衛門ら3人がやって来た。お上のお許しなしに市を開いたため、隣の坂田藩坂田町の市場から訴えられ、訴訟になってしまったのだ。

 公事宿で同宿者から、不利な公事(裁判)をひっくり返す策を授けてくれる公事師がいると聞いて、紹介してもらったのが辰次だった。辰次は30両で引き受けて、負けたら腹を切ると大見えを切る。

 だが、紹介者から聞いた話と違うことに気づき、断ろうとするが、証文に爪印を押してしまった上に、手付金の10両をふところにねじ込まれ、引き受けることに。形勢は不利で、坂田町の公事師は凄腕の唐物屋だ。

 公事宿を舞台に描くエンタメ時代小説。

(光文社 1760円)

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