「徳川十六将」菊地浩之著

公開日: 更新日:

家康家臣団の中でも特に有力とされる「徳川十六将」は、掛け軸などに描かれ広まった。

 しかし、16人の中には、徳川四天王と呼ばれた酒井忠次など納得の人物もいれば、「槍の半蔵」渡辺守綱や「鬼の半蔵」服部半蔵のように名前先行で実力が伴わない人物や、米津藤蔵入道浄心のように「十六将」以外で名前を見たことがない人物、松平甚太郎康忠など実在しない人物まで描かれている。

 世に数多く出回る「徳川十六将図」を検証。なぜ16人に絞ったのか、そしてどのような基準で選び、配置構成したのかなど、その謎を読み解きながら、実は「十六将図」が渡辺守綱の目線で人選されていることを明らかにする。

 一方で、十六将それぞれの人物列伝も詳述され、大河ドラマ鑑賞のサブテキストに最適。 (KADOKAWA 1034円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    朝ドラ「あんぱん」教官役の瀧内公美には脱ぎまくった過去…今クールドラマ出演者たちのプチ情報

  2. 2

    中井貴一の“困り芸”は匠の技だが…「続・続・最後から二番目の恋」ファンが唱える《微妙な違和感》の正体

  3. 3

    大阪万博会場の孤島「夢洲」で水のトラブル続出の必然…トイレ故障も虫大量発生も原因は同じ

  4. 4

    渋谷区と世田谷区がマイナ保険証と資格確認書の「2枚持ち」認める…自治体の謀反がいよいよ始まった

  5. 5

    Kōki,主演「女神降臨」大爆死で木村拓哉がついに"登場"も リベンジ作品候補は「教場」か「マスカレード」シリーズか

  1. 6

    森友文書の一部欠落で財務省が回答…公表された概要リストに「安倍昭恵」の名前

  2. 7

    巨人阿部監督がオンカジ送検の増田大輝を「禊降格」しないワケ…《中心でなくても、いないと困る選手》

  3. 8

    早実初等部を凌駕する慶応幼稚舎の人脈網…パワーカップルを惹きつけるもう一つの理由

  4. 9

    オンカジ騒動 巨人オコエ瑠偉が「バクダン」投下!《楽天の先輩》実名公表に現実味

  5. 10

    迷走続く「マレリ・ホールディングス」再建…金融界の最大の懸念は日産との共倒れ