公開日: 更新日:

「鉄道愛唱歌事典」長田暁二著

 駅や鉄道は、出会いや別れの舞台となるためか、多くの歌に登場し、歌い継がれてきた名曲も多い。

 戦災孤児の哀切を歌った「ガード下の靴みがき」(昭和30年 歌・宮城まり子)や集団就職で地方から上京した若者たちの心をとらえた「あゝ上野駅」(昭和39年 歌・井沢八郎)などの「生活歌謡」にはじまり、昭和52年発売の「あずさ2号」(歌・狩人)や、JRのCMに使われ大ヒットした「クリスマス・イブ」(昭和58年 歌・山下達郎)、アニメの主題歌「銀河鉄道999(THE GALAXY EXPRESS 999)」(昭和54年 歌・ゴダイゴ)など、一口に鉄道にまつわる歌と言っても、世代によって思い浮かぶ歌も異なることだろう。そうした名曲の数々を集めた「事典」。

 歌謡曲や演歌のほかにも、大正7年に起きた踏切事故の責任をとって自殺した2人の踏切番を歌った演説歌「あゝ踏切番」(作詞作曲・添田唖蝉坊)などの知られざる名歌から、「汽車ポッポ」などの童謡、「A列車で行こう」などの海外の歌まで71曲を取り上げ、その時代背景などを解説してくれる。

(ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス 3520円)

【連載】時代を彩った名曲たち 懐かしの昭和歌謡本特集

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー