「横浜・彷徨の海殺人事件」梓林太郎著

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「横浜・彷徨の海殺人事件」梓林太郎著

 冬の朝、松本署に農家から相談が寄せられる。家の前に初老の男が立っていて、問いかけても一言も話さないので、とりあえず家に入れて食事を与えたという。

 駆け付けた刑事・道原らが問いかけると、ようやく男は滝谷と名乗り、今は住所がないと明かす。

 署に連れ帰り、調べると滝谷が語った出生地には記録が残っていない。彼が以前働いていたという老人ホームに問い合わせると滝谷は現在70歳で、7年前まで働いていたという。

 さらに当時、ホームで入居者の所持金数千万円が消えるという事件があったことも分かる。滝谷を留め置く理由が見つからず、道原らは彼を解放して、尾行を始める。

 松本から京都、横浜、そして新潟、仙台と何者かから逃れるように移動する滝谷の逃亡劇を描く長編ミステリー。

(徳間書店 1078円)

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