「俺たちはどう生きるか」尾島正洋著

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「俺たちはどう生きるか」尾島正洋著

 現代ヤクザの生身の姿に迫るリポート。

 暴力団社会で「仕事」と呼ばれる対立組織との抗争で使用される拳銃。2019年の抗争では米軍で採用されているM16自動小銃まで用いられた。15年の6代目山口組分裂後は、アングラマーケットで取引される「道具」(=拳銃)の価格が高騰しているという。ある幹部は、合法的に拳銃を撃てる海外で練習を重ねたと明かす。そして、敵対組織と命のやりとりをする組員たちは、意外にも健康保険証を所持している人が多いという。

 こうした抗争と拳銃の裏話にはじまり、収入や女性関係、半グレとの関係など、実際の事件の例を取り上げながら、暴力団幹部と彼らを取り締まる警察幹部双方の生の声を紹介。その実態を解説する。 (講談社 990円)

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