「きこえる」道尾秀介著

公開日: 更新日:

「きこえる」道尾秀介著

 関ヶ原良美が経営しているライブハウスで夕紀乃が歌っていた「朝が来ますように」のCDを聴いていたとき、「……てください」と言う夕紀乃の声が聞こえた。そんなはずはない、この音源は良美がミックスしたものなのに。

 5日前、夕紀乃は扼殺(やくさつ)された姿で発見された。長野のライブハウスで弾き語りをしていた夕紀乃に声をかけて、良美が東京に呼んだのだが、夕紀乃の母はそれを恨んでいて、良美が遺体と対面するのを拒んだ。だが夕紀乃の父は良美に感謝し、夕紀乃が良美と暮らしていた部屋を訪れた。良美は夕紀乃の父に、CDの声のことを話したのだが……。

 2次元コードの音声をヒントに読み解く、ユニークな設定のミステリー。 (講談社 1760円)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    気温50度の灼熱キャンプなのに「寒い」…中村武志さんは「死ぬかもしれん」と言った 

  3. 3

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  4. 4

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督

  5. 5

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  1. 6

    U18日本代表がパナマ撃破で決勝進出!やっぱり横浜高はスゴかった

  2. 7

    日本ハム・レイエスはどれだけ打っても「メジャー復帰絶望」のワケ

  3. 8

    志村けんさん急逝から5年で豪邸やロールス・ロイスを次々処分も…フジテレビ問題でも際立つ偉大さ

  4. 9

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  5. 10

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い