公開中“社会派”ディズニー映画に隠された移民問題の解決策

公開日: 更新日:

 爆発的ヒットとなった「アナ雪」と同じディズニー配給だが、人知れずひっそりと上映中。それでも、映画「マダム・マロリーと魔法のスパイス」はすこぶる評判がいい。

 今月1日の公開。事前に大々的な宣伝はなく、「全国で30に満たない上映館数ですが、東京を中心に好スタートを切った」(映画ジャーナリストの大高宏雄氏)。邦題から想像するに、高齢のご婦人がチョチョイのチョイと魔法を使うメルヘンムービーかと思いきや、ノー。いい意味で期待を裏切る展開だ。

 物語は食の大国であるフランスを舞台にインド料理が勝負を挑むところから始まる。インドのムンバイでレストランを営む「カダム」一家は選挙戦の余波で店の焼き打ちに遭い、欧州への移住を決意。家長である父親のひらめきにより、南仏の小さな町で店を構える。母国愛に満ちた頑固な父親が、ミシュランの星を増やすことに執念を燃やす地元レストランの女主人と衝突するドタバタぶりを描く。カダム一家の次男にして天才シェフのハッサンが、女主人のかたくなな心を解きほぐしていくのが物語のポイントのひとつで、朝ドラのマッサンに負けじと劇中のハッサンがいい仕事をするのだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較