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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

ずっと根拠なき自信をみなぎらせ 小島よしおは新天地を開拓し続ける

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 一度は説得され続けるも、06年3月に解散。ちょうど小島はこの年、早稲田大を卒業したが当然、就職活動などはしていない。ピン芸人になるも「WAGE」時代はネタを書いていなかったため、困り果てた。冒頭の言葉はそんな頃に言われたものだ。

 一方、解散を切り出した岩崎は少し時間を置いて槙尾と小島と「WAGE」時代から3人でコントをやることが多かったため、トリオを組もうと考えていた。そんなこととは知らない小島は必死だった。

「僕の人生を振り返ると、根拠のない自信でずっとやってきた」(小学館「みんなの教育技術」20年9月15日)と小島は言う。

 小学生の頃、野球部のキャプテンを任されたときも、自然と自覚と自信がついた。それと同じようにピン芸人になった小島にも、自覚ややりたいことが出てきたのだ。

 大学サークル出身の彼らはどうしても「学生ノリ」を揶揄させることが少なくなかったが、「学生ノリ」を極限まで貫いた「そんなの関係ねえ」で大ブレークを果たしたのだ。すると、今度は「一発屋」と揶揄されるようになった。しかし、小島は“そんなの関係ねえ”とばかりに「一発屋をブランド化したい」(文芸春秋「文春オンライン」20年7月11日)と考えるようになった。

「一発当てたあとにテレビの露出が減っても別の場所で活躍できるというモデルケースを作っていきたい」と、根拠なき自信をみなぎらせ、子供向けライブなど新しい活躍の場を開拓している。

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