著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

急逝した山田亮さんの思い出…悩んでいた広島訛りには「気にせんでええよ」とアドバイスしていた

公開日: 更新日:

 山田君は高校を出て広島でホテルマンとして4年間働き、大卒と同じ年齢になったから、「違う人生もあるかな」と退職し、車で本州一周を計画して回っている時にたまたまスポーツ紙で「吉本新喜劇オーディション」の記事を見つけて「話のタネになるかな」ぐらいの気持ちで受けたら合格。「大阪弁もしゃべれんし、なんで受かったんかわからないんです」と笑っていました。

 吉本新喜劇は座員一同が“ファミリー”のようで運命共同体でもあります。有名なギャグ「ごめんクサイ」はチャーリー浜さんの言い間違いを、新喜劇のメンバーがいじって生まれました。芸人みんなの「お客さまに笑ってもらうんだ」という意識が徹底しているので、ネガティブを全員でポジティブに変えていくチームワークがすごい舞台です。ですから山田君の広島訛りも生かしてくれたのだと思います。

 元ホテルマンなので、人一倍礼儀正しく、対応も大人で人当たりも良く、後輩にも慕われていたと思います。「お客さんが喜んでくださるのがうれしいですね。新喜劇に入って良かったです」と笑顔で話していた山田君がいないことが今も信じられません。これからもっといろんな役をやって、お客さんの笑顔を見たかっただろうと思うと本当に残念です。

 天国ではデビュー当時、厳しくも優しく指導してくださった先輩方に「来んのん早すぎるわ!」とツッコまれながら新喜劇談議に花を咲かせていることでしょう。

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