朝ドラ「ブラッサム」の楽しみ方=たくましくスピーディーで、たっぷりな遊び心を堪能せよ!
石橋静河から加賀まりこへのバトンも楽しみ
上京し、カフェーの女給として働き始めた珠だが、その行動力には恐れ入る。出版社の文芸誌編集長(遠藤憲一)をつかまえると、自分の書いた原稿を読んでほしいと半ば強引に手渡す。自分の夢をつかむためなら相手が誰であろうとひるまない。その度胸とバイタリティーには舌を巻く。
宇野千代は奔放な恋愛遍歴でも知られる。お相手は尾崎士郎、北原武夫、東郷青児といったそうそうたる作家や画家。尾崎士郎をモデルにした西尾一路を染谷将太、東郷青児をモデルにした夏井銀児を錦戸亮が演じる。登場した人物の中で思わず「似ている!」と声を上げたのがカフェーの常連客で、新進気鋭の作家・秋山格之介を演じる高良健吾だ。モデルは、あの芥川龍之介。顔立ちや雰囲気があまりにもそっくりで、驚かされる。しかも、細部にも遊び心が仕込まれている。劇中の書店に貼られた手書きのポスターには秋山の作品名が並ぶのだが、これがまた愉快「蜘蛛の糸」ならぬ「蜘蛛の巣」、「羅生門」ならぬ「羅城門」とか。制作陣の遊び心もこのドラマの見逃せないポイントだ。
そして物語の先には大きな楽しみがもう一つ控える。晩年の珠を演じる加賀まりこだ。
初回にその姿がちらりと登場したのだが、これが驚くほど、私たちがよく知る晩年の宇野千代本人にそっくりだったのだ! 98年の人生を生き抜いた宇野千代を同じく、恋多き女優といわれた加賀まりこがどう料理する? 女のしたたかさもちゃめっ気もたっぷり見せてほしい。



















