脳梗塞治療は年々進化も 「FAST」だけは忘れてはいけない

公開日: 更新日:

■網目状の筒で血栓をからめとる新機器も登場

 2010、11年には、これらよりも高い効果が期待される2つのタイプの機器が承認された。先端がらせん状の軟らかいワイヤで血栓をからめとって回収するタイプと、血栓を吸引して回収するタイプだ。

 さらに13、14年、より効果的な2つの機器が、相次いで承認された。どちらもステント(金属の網目状の筒)が血栓内で広がり、血栓をからめとる。そのステントを引き抜くことで血栓も引き抜かれ、血流が再開し、死や後遺症を免れる。

脳梗塞の治療は、血栓で詰まった脳の血管を再開通させ、死亡率を減らし、自立した生活を取り戻せるかどうかで評価します。13、14年に承認された機器は、その前の機器と比較して優れていることが明らかになっています。たとえば、90日後の日常生活自立度を比較すると、10年承認の『メルシー』は約21%ですが、14年承認の『トレボ』は40%と2倍高い。脳梗塞発症後8時間以内まで可能です」(神戸市立医療センター中央市民病院脳卒中センター・坂井信幸センター長)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」