科学的根拠なくても 歯科医が語るデンタルフロスの有効性

公開日: 更新日:

「フロスには、歯磨きでは取れない歯と歯の間に詰まった食片を取る以外に、歯垢(プラークとも呼ばれる細菌叢)の成熟を抑える目的があります。これは、歯垢を取るというより“壊す”ことです」(木村院長)

 歯垢は食後12~72時間以内に増殖し、歯周病などを引き起こす悪玉菌を増やす。これが歯垢の成熟だ。フロスで歯垢が壊れると、嫌気性の悪玉細菌に空気が流れ込み、増殖が抑えられるという。

「その結果、歯垢によりダメージを受けて腫れていた歯ぐきが元に戻ったり、口臭が消えたりなど口腔内の環境が良くなるのです」

 ただし、フロスの使い方を知らず、ただ歯ぐきを傷つけるばかりというケースが多いのも事実だ。

「フロスは歯と歯の間に歯間ブラシが入らない時に使うもの。40~50センチでカットして両サイドを両手の中指に巻き付け、2センチほどの間隔を作るようにして親指と人さし指でフロスを持ちます。これを歯と歯の間に通し、歯の側面に滑らすようにして上下前後に動かしながら歯垢をこすり落とすように使います」(別の歯科医師)

 ちなみに、フロスが引っ掛かる、切れるという場合は、歯石ができたり、治療のためのかぶせ物に不具合があるためだ。早めに歯科医師に相談した方がいいという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも