著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

「ハイブリッド豚」が移植臓器不足を解決?

公開日: 更新日:

 ヒトのDNAを持つブタの心臓を人間に移植する――。まるで、サイエンスフィクションのような試みが実現に一歩近づいたというニュースが、米国人を驚かせると同時に、大論争が巻き起こっています。

 カリフォルニア州のソーク研究所は1月下旬、「ヒトとブタの両方のDNAを持つ胚の作製に成功した」と科学専門誌「セル」に発表しました。

 ヒトの幹細胞を注入したブタの胚を増殖させて作られたキメラ胚で、今後はこれを育成して「キメラ豚」を誕生させ、その体内で成長した心臓などの臓器を人間に移植する。そうすれば、昨今の移植臓器不足を緩和でき、再生医療の大きな一歩になるとしています。

 しかし、この発表に対しては、称賛よりむしろ不安や嫌悪感を訴える声が大きいようです。「人間とも豚ともつかない奇妙な生き物ができてしまったら?」「豚とはいえ人間の心を持っていたら?」など、妄想は限りなく広がっていきます。

 それに対し、「心配はあまりしなくてもよい」とニューヨーク大学医学部の医学倫理学者アーサー・キャプラン教授は雑誌「VICE」にコメントしています。

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