B型肝炎と共に30年 石川ひとみさんが語る偏見との格闘

公開日: 更新日:

「B型肝炎」は、咳やくしゃみでは感染しません。もちろん、握手などでうつるはずもないんですけど、当時はいろいろな誤解があってつらい思いもしました。

 今でも誤解されている人はいると思いますが、そこを嘆いていても何も解決しません。会えた人には「こういうことは大丈夫なんですよ」ってお話はしますけれど、周囲に不快な思いをさせず、病気とうまく共存していくことを考えるほうが必要なんですよね。

 私が慢性B型肝炎で入院したのは1987年、27歳のときでした。実はその1~2年前の血液検査で、B型肝炎のキャリアー(未発症のウイルス保有者)と知らされていました。経路は母子感染です。今はワクチンがあって母子感染は激減していますが、私が生まれた当時はまだなかったんです。

 キャリアーと診断した医師からは、「ケガをして血が出たときは、まず自分で血を拭ってください」といった血液の取り扱いに関する注意事項と、「定期的に血液検査に来てください」と言われた程度でした。治療は必要なく「普通に生活していい」とのことだったので、何も気に留めていませんでした。20代で元気でしたし、仕事も忙しかったので、その後、検査にも行かずじまいで……。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋