「食べる力」は取り戻せる “不可能”診断に2つの問題点

公開日: 更新日:

 脳卒中認知症で要介護になると、食べる・飲み込む力が落ちる。医師からは「経口摂取は不可能」と言われがちだが、その言葉を疑うべきだ。

「口から食べたり飲んだりできなくなる人は、ごくわずか。大半の人が、適切なケアやリハビリによって、経口摂取が可能になる」

 こう話すのは、20年にわたって9000人以上の食事介助を行ってきた「口から食べる幸せを守る会」理事長の小山珠美氏だ。

■食事介助をする側に問題があるケースも

 そもそも、なぜ経口摂取が不可能と診断されるのか? それは、嚥下機能の低下で、細菌を含んだ食物や唾液が肺に侵入し、感染を引き起こす「誤嚥肺炎」のリスクが高まるからだ。

 高齢者では死につながりかねないため、本当に「食物を飲み込めない」状態であれば、人工的な栄養補助法である胃ろうや経鼻経管栄養などを検討するのは仕方のないことになる。

 ところが実際は、「経口摂取が可能」であるのに「不可能」と診断されている人が多い。大きく分けて2つの問題点が関係している。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」