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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

【糖尿病治療薬】最も多く飲む50代 年間13万円以上も消費

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 患者数のピーク(60~70代)と、患者1人当たりの処方量のピーク(50代)に10歳程度のズレがあります。おそらく、糖尿病の合併症を予防するためと思われます。血糖値が高い状態が続くと、血液中のブドウ糖が毛細血管の内壁を傷つけてしまい、厄介な合併症が出てくるのです。中でも糖尿病網膜症、末梢神経障害、腎臓障害は3大合併症として恐れられています。糖尿病網膜症が悪化すると最悪、失明に至ります。末梢神経、とくに足の神経が障害を受けると「糖尿病足」と呼ばれる症状が表れ、最悪は足の切断です。また腎臓が侵されて腎不全に陥ると、人工透析が必要になります。

 合併症は糖尿病の期間が長いほど出やすく、悪化しやすいといわれています。そのため現役世代の患者には、高齢者より厳しい血糖値管理が求められるのです。忙しい40代や50代には、食事と生活習慣の改善を求めるよりも、クスリで抑え込むほうが簡単、ということもあるのかもしれません。

【連載】全国の医師が処方した薬 ベスト10

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