貴ノ岩は50回も殴られたというが…頭部を強打で起こる“危ない異変”

公開日: 更新日:

■直後はなんでもない場合も要注意

 急性硬膜下血腫だった場合、緊急手術で血腫を除去し、出血している箇所を止血する処置が行われる。しかし、どうにか命が助かったとしても、手足の麻痺や言語障害などの後遺症が残るケースが多いという。

 急性の頭部外傷には、ほかに「急性硬膜外血腫」がある。酔っぱらって転倒し、頭を強く打った。その後しばらくはなんともなかったが、帰宅後に意識を失って倒れてしまった――。こんなパターンが典型例だ。

「外部からの衝撃で硬膜の動脈が破れて出血し、頭蓋骨と硬膜の間に血がたまって血腫ができる頭部外傷です。脳の損傷はほとんどありませんが、血腫が増大して脳が圧迫されると、意識障害や麻痺などが起こります。そのまま放置していると、血腫が増大して脳が圧迫されて死に至るので、一刻も早く病院へ連れていくことが重要です」

 脳の損傷がなければ、早い段階で血腫を除去し、止血をすれば後遺症は残らない。とにかく早期治療が肝心だ。

 また、急性ではなく「慢性硬膜下血腫」にも要注意。頭を強く打った後、とくに異常のない状態が続き、2~3カ月たってから症状が表れる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々