風邪薬「お早めに」はむしろ逆効果? 治りが遅れることも

公開日: 更新日:

 風邪薬のCMなどでよく耳にする「早めの○○」。“早めに薬を飲みましょう”という意味だと思いますが、実際のところ、早く飲むほど効果が高く表れるのでしょうか?

 池袋大谷クリニック・大谷義夫院長によれば、むしろ逆効果。治りが遅くなる可能性があるとのことです。

 なぜなら風邪の8~9割はウイルスが原因で、風邪のウイルスを殺す薬は存在しないからです。風邪薬に入っているのは、咳(せき)・鼻水を抑える成分や熱を下げる成分。つまり風邪薬を飲んでも、あくまでも対症療法にしかなりません。

 それでも症状が治まるのなら、風邪薬を飲むメリットがあるかと思いますが、大谷院長は異を唱えます。

「咳や鼻水が出るのは異物を排出するためであり、高熱が出るのはウイルスと闘うためです。風邪を治すための症状ですから、薬でむやみに抑えるのはおすすめできません」

 解熱剤を飲んだ人と飲まなかった人を比べた調査では、前者の方が風邪が完治するまでの期間が0.5日長かったという結果が出ました。さらに大谷院長は、「熱を下げることで、風邪の進行具合がわからなくなるのも問題」と指摘します。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本中学生新聞が見た参院選 「参政党は『ネオナチ政党』。取材拒否されたけど注視していきます」

  2. 2

    松下洸平結婚で「母の異変」の報告続出!「大号泣」に「家事をする気力消失」まで

  3. 3

    松下洸平“電撃婚”にファンから「きっとお相手はプロ彼女」の怨嗟…西島秀俊の結婚時にも多用されたワード

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    俺が監督になったら茶髪とヒゲを「禁止」したい根拠…立浪和義のやり方には思うところもある

  1. 6

    (1)広報と報道の違いがわからない人たち…民主主義の大原則を脅かす「記者排除」3年前にも

  2. 7

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  3. 8

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  4. 9

    自民党「石破おろし」の裏で暗躍する重鎮たち…両院議員懇談会は大荒れ必至、党内には冷ややかな声も

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」