著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

卵は毎日食べても大丈夫? 研究論文が英学会誌に掲載

公開日: 更新日:

 卵にはコレステロールが多く含まれており、「食べすぎは体に良くない」というイメージを持たれている方も多いと思います。しかし、食事からのコレステロール摂取が、直接的に血液中のコレステロール値を上昇させるという科学的根拠は乏しく、卵を毎日食べても健康にはそれほど悪影響を及ぼさないのではないかという指摘もあります。

 卵の摂取量と健康への影響を検討した研究論文が、英国循環器学会誌の電子版に2018年5月21日付で掲載されました。

 この研究では、中国に在住している心臓病糖尿病を有していない46万1213人(平均50.7歳)が解析の対象となりました。被験者は、過去1年間における卵の摂取量について調査され、その摂取頻度に応じて、「毎日摂取」「週4~6日摂取」「週1~3日摂取」「月1~3日摂取」「ほとんど摂取しない」の5つの集団にグループ分けされています。結果に影響を与え得る社会人口学的特徴や生活習慣などの因子で統計的に補正を行い、心臓病、脳出血、脳梗塞などの発症リスクが比較されました。

 中央値で8・9年の追跡調査の結果、卵を毎日摂取すると、ほとんど摂取しない場合に比べて、心臓病のリスクが11%、脳出血のリスクが26%、脳梗塞のリスクが10%、統計的にも有意に低下することが示されました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    渋野日向子に「ジャンボ尾崎に弟子入り」のススメ…国内3試合目は50人中ブービー終戦

  3. 3

    ソフトバンクは「一番得をした」…佐々木麟太郎の“損失見込み”を上回る好選定

  4. 4

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  5. 5

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  1. 6

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  2. 7

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  3. 8

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  4. 9

    後藤真希と一緒の“8万円沖縄ツアー”に《安売りしすぎ》と心配の声…"透け写真集"バカ売れ中なのに

  5. 10

    沢口靖子も菅田将暉も大コケ不可避?フジテレビ秋ドラマ総崩れで局内戦々恐々…シニア狙いが外れた根深い事情