著者のコラム一覧
佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

お年寄りにも優しく簡便ながん検診の進歩に期待したい

公開日: 更新日:

 最近、ある町を旅した時のことです。町の役場に勤める50代の課長さんと、人口減少、空き家の増加、町の診療所や介護施設などについて話していたところ、「今の高齢者は何が一番幸せか?」という話題になりました。

 課長さんによると、町にはひとり暮らしで90歳を過ぎた方が増えたといいます。これだけを聞くと、かわいそうにも思えますが、決してそうでもないというのです。毎日わずかでも畑を耕して自分が食べる分の野菜を作り、「この生活が一番の幸せだ」とおっしゃる方ばかりだそうです。

「病気だったり、体が動かなくなったら施設にお世話になるのも仕方がない。でも、子供の世話になるために都会に引っ越して狭い部屋に住むよりは、土いじりをしていた方がずっと幸せだと言うのです。ご先祖さまからいただいた家と畑を守るといって、都会から戻られた方もいます。やはり、日本人は農耕民族なんですね。そういった方々を町がどうサポートするかが大切なことだと思っています」

 そのためにも、課長さんは、お年寄りもがん検診を受けるようにすすめているそうです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元横綱・三重ノ海剛司さんは邸宅で毎日のんびりの日々 今の時代の「弟子を育てる」難しさも語る

  2. 2

    矢沢永吉&甲斐よしひろ“70代レジェンド”に東京の夜が熱狂!鈴木京香もうっとりの裏で「残る不安」

  3. 3

    巨人・岡本和真を直撃「メジャー挑戦組が“辞退”する中、侍J強化試合になぜ出場?」

  4. 4

    “最強の新弟子”旭富士に歴代最速スピード出世の期待…「関取までは無敗で行ける」の見立てまで

  5. 5

    “文春砲”で不倫バレ柳裕也の中日残留に飛び交う憶測…巨人はソフトB有原まで逃しFA戦線いきなり2敗

  1. 6

    【独自】自維連立のキーマン 遠藤敬首相補佐官に企業からの違法な寄付疑惑浮上

  2. 7

    物価高放置のバラマキ経済対策に「消費不況の恐れ」と専門家警鐘…「高すぎてコメ買えない」が暗示するもの

  3. 8

    福島市長選で与野党相乗り現職が大差で落選…「既成政党NO」の地殻変動なのか

  4. 9

    Snow Manライブで"全裸"ファンの怪情報も…他グループにも出没する下着や水着"珍客"は犯罪じゃないの?

  5. 10

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です