検査で精子が見つからなくてもあきらめてはいけない

公開日: 更新日:

 男性不妊外来の初診患者の約20%が「無精子症」とされている。精液検査で精子が一匹も見つからないのだ。しかし、そう簡単にあきらめてはダメ。2回、3回と精液検査を繰り返すことが大切になる。独協医科大学埼玉医療センター・リプロダクションセンターの岡田弘教授が言う。

「一般の精液検査では少量(0.005~0.01ミリリットル)の精液を計算盤にセットして、それを顕微鏡で観察して精子の数を数えています。そのため、たまたま精子がいなかっただけなのに無精子症と判定されてしまうことがあります。通常、精液は2ミリリットル以上あるので、この検査法ではたった400分の1~200分の1の精液を見ているのに過ぎないのです」

 精巣で精子がごくわずかしか作られていない場合、精液中に精子が出てきたり、出てこなかったりすることがある。その状態を「クリプトゾスペルミア」と呼ぶという。分かりやすく言えば「隠れ精子症」だ。

 本当に無精子症かどうか判定するには、さらに詳しく調べる検査をする必要がある。

「射精してもらった精液をすべて小分けにして、先細のプラスチック製の試験管に入れ、遠心分離機にかけます。そうすると精液中の細胞成分がすべて試験管の底にたまります。そのたまった沈渣(ちんさ)をすべて顕微鏡で調べるのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁