近未来の手術室「スマート治療室」の開発が進んでいる

公開日: 更新日:

村垣善浩教授 東京女子医科大学先端生命医科学研究所・先端工学外科学分野

 いま日本医療研究開発機構(AMED)の支援で、IoT(モノのネットワーク)を活用した「スマート治療室」と称される近未来の手術室の開発が進められている。手術で使う各種の医療機器をパッケージ化し、ネットワークでつなぐことで、術中の患者の状況などの情報をリアルタイムに整理統合し、医師やスタッフ間で共有できるというものだ。

 開発に参加するのは国内の5大学と11企業。プロジェクトを統括する同研究所の村垣善浩教授(顔写真)が言う。

「手術中に起こるインシデント(事故の予兆)やアクシデント(事故)の40%くらいは、医療機器や器具に関連するものと報告されています。それだけ現在のオペ室は機械であふれています。しかも、各機器が連動せずに完結し、内蔵の時計にも微妙なズレがある。そのようなことが治療効果を下げているのです」

 スマート治療室は別名「SCOT(スコット)」と呼び、モデルの違うものが広島大学と信州大学に設置されているが、同研究所に設置されているのは最終目標モデル(プロトタイプ)の「ハイパースコット」だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…