筋ジストロフィーの小澤綾子さん「歌うことが生きる力に」

公開日: 更新日:

「どうせ治らないのに何でこんなことしなくちゃいけないの?」

 今から15年ぐらい前、リハビリを始めた当初は言葉にこそしませんでしたが、心の中ではそう思っていました。

 私の病気は「筋ジストロフィー」という筋肉がだんだん衰えていく難病です。ものすごいスピードで老化が進むイメージでしょうか。治療法も薬もありません。

 診断されたのは20歳。でも、「おかしいな」と思い始めたのは小学校4年生ぐらいのときでした。体育の授業で走るとき、脚の動かしにくさを感じたんです。鉛をつけたような重さがあり、それが徐々に増していきました。

 いつの間にか走り方や歩き方がおかしくなり、それをクラスメートに真似されてからかわれたり、「うつるから来るな」と言われたりするようになったんです。

 中学校に入ると、もう100メートルを走り切れませんでした。でも親を心配させたくなかったので、走れないことも、いじめられていることもずっと言えませんでした。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    秋季関東大会で横浜高と再戦浮上、27連勝を止めた「今春の1勝」は半年を経てどう作用するか

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    公明票消失で自民衆院「東京選挙区」が全滅危機…「萩生田だけは勘弁ならねぇ」の遺恨消えず

  4. 4

    星野監督時代は「陣形」が存在、いまでは考えられない乱闘の内幕

  5. 5

    「自維連立政権」爆誕へ吉村代表は前のめりも、早くも漂う崩壊の兆し…進次郎推しから“宗旨変え”

  1. 6

    ドジャース大谷翔平が直面する米国人の「差別的敵愾心」…米野球専門誌はMVPに選ばず

  2. 7

    国民民主党・玉木代表「維新連立入り」観測に焦りまくり…“男の嫉妬”が見苦しすぎる

  3. 8

    自民「聞いてないよォ」、国民・玉木氏「どうぞどうぞ」…首相指名の行方はダチョウ倶楽部のコント芸の様相

  4. 9

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  5. 10

    「ガルベスと牛乳で仲直りしよう」…大豊泰昭さんの提案を断固拒否してそれっきり