筋ジストロフィーの小澤綾子さん「歌うことが生きる力に」

公開日: 更新日:

 復活のきっかけをくれたのはリハビリの先生です。体のストレッチだけじゃなく、同じ病気でも頑張っている人のことや、前向きに生きる大切さを話してくれました。それでも私が「どうせ治らないのに」と、あまりに後ろ向きな態度を続けていると、ある日「そうやってずっと下を向いて生きていくつもり? そんなあなたには誰も近寄らない。一人で寂しく死ぬんだね」とキレたのです。

 私は「なんてことを言うんだろう?」と憤慨しました。と同時に負けず嫌いに火がつき「この先生に“すごい”と言わせたい」と思ったんです。以後、スキューバダイビングの資格を取ったり、海外旅行、語学留学など、前向きな挑戦を毎回報告しました。先生からは「海外へ行けばいいってものじゃない」などとなかなか褒めてもらえませんでしたけど、行動を広げたことで同病の友人が増え、徐々に明るさを取り戻しました。

■人はどんな状態でも何でもできると教えられた

 極め付きは「歌」です。同じ病気で30年間寝たきりの友人が、私に「ボクの歌を君に歌ってほしい」と言ってくれたことが大きな転機になりました。CDをリリースし、仲間内の趣味だった歌が今は公の活動になったのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    福山雅治「フジ不適切会合」参加で掘り起こされた吉高由里子への“完全アウト”なセクハラ発言

  2. 2

    福山雅治イメージ大暴落…「路上泥酔女性お持ち帰り」発言とファンからの"賽銭おねだり”が時を経て批判集中

  3. 3

    参政党・神谷宗幣代表の「質問主意書」がヤバすぎる! トンデモ陰謀論どっぷり7項目に政府も困惑?

  4. 4

    フジテレビ「不適切会合」出席の福山雅治が連発した下ネタとそのルーツ…引退した中居正広氏とは“同根”

  5. 5

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  1. 6

    福山雅治がフジ第三者委「有力番組出演者」と認めた衝撃…NHKの仕事にも波及不可避、ファンは早くも「もうダメかも…」

  2. 7

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  3. 8

    福山雅治「ラストマン」好調維持も懸案は“髪形”か…《さすがに老けた?》のからくり

  4. 9

    【独自!】国民民主党にまた不祥事…63歳“激ヤバ”新人都議がコンサル報酬「不払い」でトンズラ

  5. 10

    【武道館チケット入手記念】2013年ザ・タイガース武道館公演の感想「発掘」