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石原藤樹「北品川藤クリニック」院長

信州大学医学部医学科大学院卒。同大学医学部老年内科(内分泌内科)助手を経て、心療内科、小児科研修を経て、1998年より「六号通り診療所」所長を務めた。日本プライマリ・ケア学会会員。日本医師会認定産業医・同認定スポーツ医。糖尿病協会療養指導医。

青魚の脂は脳にも影響 サンマを食べると不安が消える?

公開日: 更新日:

 サンマやイワシなどの背が青い魚の脂には、EPAやDHAという成分が含まれています。これらはオメガ3脂肪酸と呼ばれる種類の脂肪で、動脈硬化の進行を抑え、脳卒中心筋梗塞を予防するような効果があると報告されています。人間の体の中では、細胞の膜に多く含まれている成分です。

 細胞の膜に含まれている脂肪にはもうひとつ、オメガ6脂肪酸があります。アラキドン酸がその代表です。

 こちらは卵黄やウニ、レバーなどに多く含まれています。このオメガ6脂肪酸は、取り過ぎるとむしろ動脈硬化を進行させるのです。

 実は脳においても、このオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸の比率が重要であることが、最近明らかになっています。

 今年の米国医師会雑誌の姉妹誌に載った論文によると、これまでの研究データをまとめて解析した結果として、EPAやDHAのサプリメントを多く取ることにより、ストレスによる不安などの症状が改善することが確認されました。

 それではなぜ、青い魚の脂で不安が軽減するのでしょうか?

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