【ペット由来感染症】適度な距離感で接することが必要

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「セキセイインコなどの小鳥ではフンに含まれる病原菌を吸い込んで、かぜ症状を発症する『オウム病』、ミドリガメでは食中毒症状を起こす『サルモネラ症』などがあります。飼育ケージを掃除するときは、台所での洗浄はやめましょう」

 また、怖い感染症では犬猫から感染する「カプノサイトファーガ感染症」は敗血症を起こした場合の致死率は3割を超える。昨年、国内ではマダニが媒介する「重症熱性血小板減少症候群」に感染した野良猫にかまれた50代女性が死亡した事例もある。

 ただし、これらの感染症がペットからうつるケースは非常にまれと思っていい。

「ほとんどのペット由来感染症は、決して怖い病気ではなく、適切に治療すればすべて治ります。唯一、怖いのは狂犬病ですが、ワクチン接種があるので安心です」

 ペットは人生の伴侶。上手に付き合おう。

▽北里大学卒業、感染症の研究で博士号を取得。日本感染症学会から臨床獣医師として、初の感染制御医(ICD)取得。共通感染症の業績により、日本比較臨床医学会賞(2007年)を受賞。医師への生涯教育東京大学非常勤講師、市民向け講演、新聞雑誌などでも幅広く活躍。

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