今も肺がん治療中 フットサル久光重貴さん語る壮絶闘病

公開日: 更新日:

■自分がひとつの症例になって次につながればいい

 治験にも参加しました。発疹のほかに吐き気、下痢、むくみ、眉やわきなど体中の毛が全部抜けるといった副作用が出たこともありました。体力が奪われ、筋力も衰え、体重が10キロ落ちて寝たきり状態になったりもしました。それでも、自分より体力のない高齢の方や子供たちも治療しているが必死で耐えている姿を見たりすると、自分が頑張らないわけにはいかなかったですね。

 今は「タグリッソ」という抗がん剤(分子標的薬)を1日1回飲んでいます。体調は安定していてとてもいい。ここ1年は治療のためにチームを離れることもなく、練習ではみんなと同じメニューをこなし、長い時間ではないもののゲームでピッチにも立っています。 がん治療をしながら、アスリートとしてどれぐらいやれるか、トレーニングをしていいかということは、医師に聞いても前例がほとんどないから分からない。だから、自分自身が自分の体に聞きながらやっています。むしろ、自分がひとつの症例になって、次につながればいいと思っています。


 去年の10月には結婚もしました。がんになってから出会った人です。彼女と彼女のご両親には感謝しかありません。子供もあきらめていませんよ。病気があってもなくても、子供を授かるかどうかは分かりません。自分たち夫婦も同じだと思っています。 

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃