アルツハイマーも“前段階”なら治る…期待高まる新検査とは

公開日: 更新日:

 アルツハイマー型認知症をはじめ、脳の神経細胞がゆっくり死んでいくタイプの認知症は、病気が始まってしまうと進行を遅らせる治療法しかない。ただし、MCI(軽度認知障害)の段階であれば回復が可能だと、大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学寄附講座教授の森下竜一医師が言う。

「MCIを早く見つけて介入することが重要です。ただ、認知症の診断は難しい。MMSE(簡易認知機能検査)、ADAS(アルツハイマー病評価スケール)、FAB(前頭葉機能バッテリー)といった検査がありますが、20分~60分かかる上、質問形式なので質問者のトレーニングが必要。それが不十分だと点数にばらつきが出ます」(森下医師)

「質問者が高圧的だと点数が低い」「質問される側が難聴気味だと点数が低い」といった問題点がある。タッチパネル式の認知機能検査も行われているが、これはこれで「操作に抵抗がある」「高齢のため指の水分が少なくタッチパネルに反応しない」「かえって検査に時間がかかる」「〝検査をされている〟という心理ストレスがかかる」といった問題点がある。いずれにしろ、本来の認知機能とは違う結果が出る可能性がある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」