離れて暮らす老親に突然のがん宣告…「看取り」経験を聞く

公開日: 更新日:

 どちらも主治医と同様、抗がん剤は難しいとの意見でした。

 そこで問われたのは、最期を迎える場所です。父親は母親と同い年ですし、「自宅で」は家族の負担が大きすぎる。「病院で」と答えると、医療コーディネーター(地域連携センター看護師)から、すぐに緩和ケア病棟へ入院するための登録をすべきと勧められました。

 母親が入院中の病院は急性期病棟で長くは入院できない。登録をしておけば、すぐに緩和ケアを専門に手がける病院の病棟に入院できるし、もしベッドが空いていなければ、一般病棟に入院し、緩和ケアを受けられるとの説明でした。

■疑問点は何でも医療コーディネーターに相談

 今回の経験で強く感じたのは、家族だけで抱え込まず、疑問点や不明点は何でも医療コーディネーターに相談すべきということ。

 とにかく毎日、何らかの決定を迫られる。判断に迷うことも多い。たとえば母親への告知についても、時に父親を交えて医療コーディネーターと何度も話し合い、最終的に告知はしないと決めました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松井秀喜氏タジタジ、岡本和真も困惑…長嶋茂雄さん追悼試合のウラで巨人重鎮OBが“異例の要請”

  2. 2

    7代目になってもカネのうまみがない山口組

  3. 3

    巨人・田中将大と“魔改造コーチ”の間に微妙な空気…甘言ささやく桑田二軍監督へ乗り換えていた

  4. 4

    福山雅治のフジ「不適切会合」出席が発覚! “男性有力出演者”疑惑浮上もスルーされ続けていたワケ

  5. 5

    打者にとって藤浪晋太郎ほど嫌な投手はいない。本人はもちろん、ベンチがそう割り切れるか

  1. 6

    文春が報じた中居正広「性暴力」の全貌…守秘義務の情報がなぜこうも都合よく漏れるのか?

  2. 7

    DeNA藤浪晋太郎がマウンド外で大炎上!中日関係者が激怒した“意固地”は筋金入り

  3. 8

    収束不可能な「広陵事件」の大炎上には正直、苛立ちに近い感情さえ覚えます

  4. 9

    横浜・村田監督が3年前のパワハラ騒動を語る「選手が『気にしないで行きましょう』と…」

  5. 10

    吉村府知事肝いり「副首都構想」に陰り…大阪万博“帰宅困難問題”への場当たり対応で露呈した大甘な危機管理