著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

専門誌が分析 乳幼児の就寝中の窒息死を予防する安全対策

公開日: 更新日:

 乳幼児の死亡要因で上位を占めるのが「不慮の事故」です。「不慮の事故」には、もちろん交通事故死も含まれますが、就寝時の窒息による死亡も少なくありません。

 消費者庁による人口動態調査の分析によれば、0歳児における死亡事故として最も多かったのが就寝時の窒息でした。痛ましい乳幼児の窒息死を防ぐために、どのような安全対策をとればいいのでしょうか。

 乳幼児における就寝中の窒息死について、その原因を分析した研究論文が2019年5月1日付で米国小児科学会誌に掲載されました。この研究では、米国の乳幼児突然死症候群に関するデータベースを使用して、2011年から14年までに報告された250件の窒息死亡例を解析しています。

 その結果、窒息死の原因は、柔らかい寝具で就寝していたことによるものが最多で69%を占めました。添い寝による窒息は19%、挟まりによる窒息は12%でした。乳幼児の月齢によって窒息の主要原因は異なり、柔らかい寝具で就寝していたことによる窒息は生後3カ月、添い寝による窒息は生後2カ月、挟まりによる窒息は生後6カ月で多いことが示されています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々