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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

未来の腸活 便の細菌のDNAを調べて腸内細菌叢をつくり直す

公開日: 更新日:

 腸内フローラだって同じことですから、全然難しいことではありません。

 しかしそこからが難問です。腸内フローラは睡眠不足や精神的ストレスで簡単にバランスが崩れてしまいます。ところが細菌の入れ替えはかなり難しく、ちょっとサプリメントを飲んだくらいではほとんど変わりません。

 しかし大腸内視鏡検査の前後で、お腹の調子が変わったという人が時々います。検査の際には、強力な下剤入りの水を2リットルも飲んで、腸をきれいに洗うのですが、それによって古い腸内フローラが洗い流されて、新しい腸内フローラが形成されるらしいのです。

 だから腸内フローラを意識した個別化栄養を実現するとすれば、同様に過去の腸内フローラを捨て去り、健康な腸内フローラをつくり直すといった治療が行われるはずです。そしてもちろん、各人のゲノム情報も考慮して、栄養学的にもっともバランスの取れた細菌を組み合わせたカプセルが処方されるでしょう。それが今のところ考えられる、近未来の腸活の姿です。

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