著者のコラム一覧
永田宏長浜バイオ大学元教授、医事評論家

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

未来の腸活 便の細菌のDNAを調べて腸内細菌叢をつくり直す

公開日: 更新日:

 腸内フローラだって同じことですから、全然難しいことではありません。

 しかしそこからが難問です。腸内フローラは睡眠不足や精神的ストレスで簡単にバランスが崩れてしまいます。ところが細菌の入れ替えはかなり難しく、ちょっとサプリメントを飲んだくらいではほとんど変わりません。

 しかし大腸内視鏡検査の前後で、お腹の調子が変わったという人が時々います。検査の際には、強力な下剤入りの水を2リットルも飲んで、腸をきれいに洗うのですが、それによって古い腸内フローラが洗い流されて、新しい腸内フローラが形成されるらしいのです。

 だから腸内フローラを意識した個別化栄養を実現するとすれば、同様に過去の腸内フローラを捨て去り、健康な腸内フローラをつくり直すといった治療が行われるはずです。そしてもちろん、各人のゲノム情報も考慮して、栄養学的にもっともバランスの取れた細菌を組み合わせたカプセルが処方されるでしょう。それが今のところ考えられる、近未来の腸活の姿です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー