著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

山本譲二はステージ2 大腸がん予防の内視鏡は10年に1回

公開日: 更新日:

 不幸中の幸いといっていいでしょう。大腸がん手術を受けていたと報じられた歌手の山本譲二さん(69)のことです。腹痛で病院を受診したところ、がんが見つかって緊急入院。ステージ2Aで、腫瘍の大きさは7センチ。腸閉塞を起こしていたものの、転移はなく腹腔鏡手術で切除できたそうです。

「突然、『がんですよ』と言われてショックでした。でも、『転移がなくて、抗がん剤を使わない』と言われて、助かった、と思った」

 デビュー45周年記念曲の発売記念イベントでそう語ったそうです。ステージ2は、大腸の粘膜にできた腫瘍がさらに固有筋層を越えて広がりますが、リンパ節への転移はない状態。転移がないことで、術後に補助的に行われる抗がん剤治療をスキップできたのは、ラッキーです。

 2018年の予測値で大腸がんの罹患数は15万2000人で、胃がんを2万3000人ほど上回るトップ。ピロリ菌感染が原因の98%を占める胃がんから1位を奪うのは象徴的。大腸がんの原因は、肉食や肥満運動不足など生活習慣が原因の「欧米型」のがんの代表だからです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々