著者のコラム一覧
神崎浩孝医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

西洋薬には見当たらない「体を温める」作用は漢方が得意

公開日: 更新日:

 保険診療上の適応症、原料、併用に対する考え方……漢方と西洋薬にはいくつも違いがあります。「冷え」もそのひとつといえます。

 西洋薬の飲み薬で体を温めるものはありませんが、漢方には存在します。ですから、「冷え」や冷えがもたらす症状に対しては、西洋薬ではなかなか対処が難しく、逆に漢方は得意分野といえるのです。

 体を温める薬は「温裏薬」と呼ばれ、生薬としては、乾姜、附子、桂皮、細辛、呉茱萸などがあげられます。

「冷え性」とは体が冷えやすい体質のことを指しますが、それによって生理不順や頭痛など、さまざまな症状を引き起こします。逆に温めることによって、食欲不振や胃腸障害が改善されたり、妊娠に有利に働いたりもします。冷えは女性の多くが経験することから、漢方による冷え対策は女性により有効といえるかもしれません。

 冷えのタイプには、「作り出す熱が少ないタイプ」と「熱の循環が悪いタイプ」の2つがあります。前者は、漢方では「気虚」や「血虚」と呼ばれるもので、エネルギーが足りないタイプです。このタイプは、食べ物や休息によるエネルギー補充に加え、漢方としては「補中益気湯」などが有効です。後者は「瘀血」という血のめぐりが悪い状態によって起こるもので、桂枝茯苓丸などが有効といえます。これらに加え、女性であれば、当帰芍薬散なども良いとされています。

 冷えの改善には、体を温める作用がある食べ物を取る、お風呂に入る、衣服を調整するなど、生活面での対策が大切なのは言うまでもありませんが、漢方で内面から温め、体質改善を行うのも有効です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐藤二朗vs橋本愛騒動が直撃! フジドラマ“出たくない俳優”&“見たくない視聴者”の二重苦

  2. 2

    趣里が7月期テレ朝ドラマで出産後初主演 続く水谷家との「蜜月」で三山凌輝にも復活説

  3. 3

    萩本欽一〈24〉相方の坂上二郎さんとは「遊ばない・食事しない・夢を語らない」を徹底した事情

  4. 4

    巨人エース戸郷翔征の不振を招いた“真犯人”の実名…評論家のOB元投手コーチがバッサリ

  5. 5

    “キムタク効果”見込んだ吉野家の戦略は残念な結果に…ファンの間に沸き起こる「藤田ニコル復帰待望論」

  1. 6

    佐藤二朗騒動の余波!「福田組」の長澤まさみへの“ハラスメント”舞台挨拶の悪ノリ動画が再注目…女性視聴者は嫌悪

  2. 7

    ソフトバンク「佐々木麟太郎シフト」着々…同ポジションの中村晃引退、山川穂高二軍塩漬けが伏線

  3. 8

    「夫婦別姓刑事」とフジテレビの時代錯誤…“看板に偽りあり”のタイトルと「超・年の差婚」設定への嫌悪感

  4. 9

    萩本欽一〈25〉「車椅子でも絶対に明治座に出す」脳梗塞で左半身麻痺の坂上二郎さんを奮い立たせたひと言

  5. 10

    維新また猿芝居…国会空転トップ会談で定数削減法案に“白旗”も「今時点で取り下げない」と強がるワケ