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永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

胃がん<7>抗がん剤治療 体力が続けば「3段階」まで可能

公開日: 更新日:

 1次治療が終了すると、2次治療に移ります。ただし1次治療ですでに体力を消耗している患者には、2次治療は行われません。まだ耐えられそうな患者だけが対象になります。

 2次治療は、HER2の陽性や陰性に関係なく、パクリタキセル+ラムシルマブ(商品名サイラムザ)という組み合わせで行われます。ラムシルマブは、血管新生阻害剤と呼ばれる分子標的薬で、15年から使用されています。がんは成長するために大量の酸素と栄養を必要とするため、自分の周りに新しい血管をつくらせようとしますが、それを妨害して兵糧攻めにするわけです。

 しかし、それも効かなくなると、3次治療としてニボルマブ(商品名オプジーボ)が使用されます。ご存じの免疫チェックポイント阻害剤で、17年9月から使用が認められています。延命効果は、1カ月ないし数カ月といわれていますが、なかには年単位で寿命が延びる患者もいるようです。

 胃がんの化学療法は年々変化し続けているため、数年後には今とは大きく変わっているかもしれません。

【連載】ガイドライン変遷と「がん治療」

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