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牧田善二糖尿病専門医・AGE牧田クリニック院長

AGE牧田クリニック院長、医学博士、糖尿病専門医。1979年、北海道大学医学部卒業。ニューヨークのロックフェラー大学医生化学講座などで糖尿病の合併症の原因とされるAGEを研究。96年から北海道大学医学部講師、2000年から久留米大学医学部教授。03年から糖尿病をはじめとした生活習慣病および肥満治療のための「AGE牧田クリニック」を東京・銀座で開院、延べ20万人以上の患者を診ている。著書に「医者が教える食事術 最強の教科書」(ダイヤモンド社)ほか、多数。

「和食は健康食」は本当なのか? 実は“塩の塊”

公開日: 更新日:

 白いご飯とお味噌汁、それに納豆、梅干し、塩鮭(甘口)、ひじきの煮付け。これらはビジネスホテルなどで出される和朝食の定番です。多くの人にとって和食のイメージはこの和朝食にあるのではないでしょうか?

 これを「和食」と定義すると、それは健康食ではありません。和朝食は塩の塊だからです。

 例えばこの「和朝食」の塩分量を考えてみましょう。味噌汁1杯で塩分1・2グラム、塩鮭(甘口)1切れは塩分2・1グラム、梅干し(中)1個で塩分2・9グラム、納豆のたれで塩分0・6グラム、ひじきの煮付けが0・36グラムなどの塩分が含まれている計算です。これは日本高血圧学会が推奨する1日6グラム未満を1食で超える量です。

 1日6グラム未満なんて厳しすぎる、と思う人もいるかもしれません。しかし、世界保健機関(WHO)の1日当たりの推奨塩分摂取量はさらに低く5グラムまでです。それは多くの研究から塩分摂取量を抑えれば血圧や循環器疾患、脳卒中、冠動脈疾患を抑えられることが明らかになっているからです。WHOは5グラムまでの目標を達成すれば毎年推定250万人の死亡が防げるとしています。

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