東大医学部卒の教授が語る 5年後治る病気・死ななくなる患者

公開日: 更新日:

 エクソソームとは、体のなかに存在するいろいろな細胞から分泌される顆粒のこと。近年、遠く離れた細胞に情報を伝える役割を担っていることが解明されている。がんが転移する際に、エクソソームが元のがん細胞の情報を伝える働きをする。これを阻害して転移させない研究も進んでいる。

「ここに紹介した技術は、臨床応用のゴールが近いもので、人を対象とした治験が進行しています。創薬や医療機器開発のトレンドから5年後には実用化されている可能性が高いものです。進行中の治験が期待通りの結果を出したら、という条件付きではありますが、体の奥底にあって発見が遅れがちで、手術も難しく、再発も多い膵がんを含め、がんの治癒率は格段に上がると考えています」

 ただ、これからの「治る」は、いまの患者の多くが期待している意味とは根本的に異なることを理解する必要があるという。

「大多数の病気は、病気前の状態に戻るという意味の『治った』にはなりません。医師は、治療で生命の危機を脱し、平穏に日常生活を送る状態を維持できるようになれば、治ったと考えています。今後の医療は病気と共存する『多病息災』を目指すことになるのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    萩本欽一〈34〉私の“運”論 大谷翔平のカネを使い込んだ通訳に「小さな声で『ありがとう』」

  2. 2

    新庄監督の“再就職先”に挙がるまさかの球団 采配に賛否もチームのテコ入れ役にうってつけ

  3. 3

    欧州初の日本人指揮官誕生へ 森保一監督の“再就職先”は「ベルギー1部の日系クラブ」一択か

  4. 4

    中村倫也が「風、薫る」に大貢献…妻・水卜麻美アナとの「ずっと仲良く」「にこやかな」近況

  5. 5

    「恩人だけど、嫌いな人の代表」亡くなった板東英二さんが複雑な感情を抱いたプロデューサーの名前

  1. 6

    神戸への“聖地帰還”めぐり騒然…山口組・司組長「7年ぶりの里帰り」は実現するか

  2. 7

    松本若菜「ジュラシック・ワールド」吹き替え《棒読み》論争再燃…暗雲漂う主演ドラマに新たな逆風

  3. 8

    高市首相のあいさつはコピペ率85%…「広島への思い」石破前首相・愛子内親王とは絶望的格差

  4. 9

    高市官邸「被災地利用PV」が首相の命取りに? 安倍元首相“コロナおこもり動画”の二の舞を自民党が危惧

  5. 10

    日本ハム大ショック! “見限った”上沢直之が天敵に、呼び戻した有原航平が足枷となる皮肉