著者のコラム一覧
東丸貴信東邦大学名誉教授、平成横浜病院健診センター長

東京大学医学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院臨床生理・循環器センター教授、日赤医療センター循環器科部長などを歴任。血管内治療学会理事、心臓血管内視鏡学会理事、成人病学会理事、脈管学会評議員、世界心臓病会議部会長。日本循環器学会認定専門医、日本内科学会認定・指導医、日本脈管学会専門医、心臓血管内視鏡学会専門医。

冬に多い大動脈解離 60歳以上の男性は午前中の高血圧に注意

公開日: 更新日:

 特に注意したいのが高血圧です。急性大動脈解離を起こした人の70~90%は高血圧です。患者数は女性より男性が約2~3倍多く、70~80代がピークとなります。発症は冬に多く、日中の特に午前6~12時の発症が目立ちます。ですから、60歳以上の男性はこれからの季節は午前中の血圧に特に注意した方がいいでしょう。

 動脈が解離すると、そこに流入した血液が血管の内部を圧迫し、血管が狭くなります。解離した部分に瘤ができることもあります。これを解離性大動脈瘤と言います。完全に詰まったり、最悪の場合、破裂から出血性ショック死に至ることがあります。資生堂「バスボン石鹸」のCMでブレークし先月急死した松本ちえこさんもこの病気でした。

 大動脈解離は解離の場所により2つに大別されます。A型は心臓に近い上行大動脈解離で、この部分が裂けて心臓の冠動脈や頭に行く頚動脈を圧迫し、心筋梗塞脳梗塞を起こすこともあります。救命には緊急手術やステントグラフトという人工血管の挿入が必要となります。B型は胸部の下行大動脈から腹部にかけて解離するものです。血圧を下げ安静にすることで、大動脈瘤の破裂を防止できる場合もあります。

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