英国での「3つの終息シナリオ」と血液抗体検査の役割

公開日: 更新日:

 ③は、患者の隔離、家族の外出自粛、高齢者の社会的距離の維持のほかに、学校・大学の閉鎖と、国民全員の社会的距離の維持など、かなり厳しい制限を課すやり方だ。

「ただし、継続的に行うのではありません。施策が効果を発揮して新規感染者が大幅に減れば、規制を緩めてもよいとしています。新規感染者が増加に転じたら、再び規制を強化。これをワクチンが完成・普及するまで、あるいは国民の大半が感染し、集団免疫を獲得するまで続けるというものです。これによって医療崩壊を防ぎ、死者を数万人程度に抑えることができるとしています」

 肝心のワクチンは世界各国で研究・開発が急がれているが、完成までに最低1年、増産態勢が整い、本格的に供給されるまでに半年、合計1年半かかるといわれている。なかには2年という人もいる。一方で、3月30日にアメリカのジョンソン&ジョンソン社が、今年9月までに臨床試験を開始し、来年初めには供給を開始するというニュースがあったが、実現するかどうかは分からない。

「感染対策をこの先どれだけ続けるかは、ワクチン次第です。それと③のシナリオを展開するうえで重要なのが、血液抗体検査です」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性