著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

“テレワークうつ”にならない科学的コミュニケーション術

公開日: 更新日:

 ルールと違って、マナーには“配慮”の気持ちが問われてきます。強要や干渉は、配慮に欠ける行為といえます。英語の「polite」は「礼儀正しさ」と訳されていますが、英語圏では「配慮する」という意味で使われます。敬意とは相手に配慮すること。ビジネスシーンなどで他者を前にしたとき、「礼儀正しさ」ばかりを気にするのではなく、本来の意味である「配慮する」気持ちを持てるかどうかがポイントです。

 丁寧語は、どの言語も言い回しが長くなる傾向があるのですが、裏を返せば、手間をかけた言葉だからこそ敬意が伝わるともいえます。料理もそうですよね。手間をかけた分だけ付加価値が生じる。どう配慮していいか分からない人は、手間をかけてみるようにしてはいかがでしょうか。

 リモートは、対面の会議に比べるとはるかにリアクションが薄いため、伝わっているのか不安になるといった声も聞こえてきます。目が合ったり、話を振ったりすることで、会議に活気が生まれていくこれまでとは一変して、相手のリアクションがないため盛り上がらない……。これは私も学生とのオンライン授業で悩まされました。“誰かがするからいいだろう”という「傍観者効果」も働いて、熱が生まれづらい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑