著者のコラム一覧
奥田研爾横浜市立大学名誉教授

1971年横浜市立大学医学部を卒業後、米国ワシントン大学遺伝学教室、ハーバード大学医学部助教授、デューク大客員教授、スイスのバーゼル免疫研究所客員研究員として勤務。2001年横浜市立大学副学長、10年から名誉教授。12年にはワクチン研究所を併設した奥田内科院長。元日本エイズ学会理事など。著書に「この『感染症』が人類を滅ぼす」(幻冬舎)、「感染症専門医が教える新型コロナウイルス終息へのシナリオ」(主婦の友社)、「ワクチン接種の不安が消える コロナワクチン114の疑問にすべて答えます」(発行:日刊現代/発売:講談社)のほか、新刊「コロナ禍は序章に過ぎない!新パンデミックは必ず人類を襲う」(発行:日刊現代/発売:講談社)が8月に発売される。

インフルワクチンに比べ副反応の割合が10倍高いのはなぜ?

公開日: 更新日:

 17日から、約4万人の医療従事者に対する新型コロナウイルスワクチン先行接種が始まった。すでに世界では接種者が3000万人を超えるが、気になるのは副反応だ。約40年にわたりワクチン開発に従事している奥田先生に聞いた。

 新型コロナのワクチン接種は、感染症蔓延防止のために行う予防接種法上の「臨時接種」として、妊婦を除く16歳以上には接種する努力義務が課される。強制ではないが、企業によっては社員に接種を促すケースも出てきそうだ。

【Q】ワクチンの副反応、なぜ起こる?

【A】「ワクチン接種において、副反応がないケースはありません。たとえば、ファイザー社やモデルナ社が開発したワクチンは、メッセンジャー(m)RNA(細胞やウイルスの中にある遺伝情報をコピーし、タンパク質の合成で指令を出す物質)を打つことになりますが、人体に存在しない異物が体内に入るわけですから、アレルギー反応が出る人はいます。重篤な場合はアナフィラキシーが発症しますが、アドレナリン(ボスミン)などの筋肉注射をすることで対処できます。しかし非常にまれです。ワクチンにはリポソームという免疫賦活剤なども含まれるため、軽い症状なら倦怠感や発熱、筋肉痛などが接種後1日目から約40%の人に起こるとのことですが、数日で治ります」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」