犬・猫の外科治療にも力を入れる 先天性の遺伝病治療も

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横浜山手犬猫医療センター(上田一徳院長)/皮膚が伸びる病気

 犬猫中心の動物病院である。上田院長は、日本獣医皮膚科学会認定医で、外科治療にも力を入れている。

「ワンちゃんや猫ちゃんの体の皮膚のどの部分を引っ張っても異常に伸びるようなら、エーラス・ダンロス症候群の疑いがあります。犬種や猫種を問わず発症する先天性の遺伝病です」

 人でも難病指定されていて、皮膚、関節、血管などの結合組織が弱くなる。皮膚では真皮のコラーゲン異常が多く、皮膚無力症や皮膚脆弱症とも呼ばれている。

「徐々に進行して、皮膚が非常にもろくなる。体をかいたり、ぶつけたり、わずかな傷でも皮膚が裂けてしまうので、その時点で初めて気付く飼い主さんが多い。重症になるとトリミングをしただけで破けてしまいます」

 裂けても出血は少ないが、縫合しないと傷口が広がってしまう。皮膚症状に加え、膝や股関節などを脱臼する関節症状を伴う場合もあるという。

「通常では症状と皮膚の伸展率で診断します。遺伝子変異が原因なので、現状では根治する治療法がありません。治療は、症状が出た時に行う縫合や手術などの対症療法が中心になります」

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