妻が胃がんに 心まで病気にならないよう気分を変えたいが…
                         高血圧症でC病院の内科に通院中のBさん(58歳・男性)がこんなお話をしてくれました。
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 外来の待合室では、ひとつ置きの椅子に座り、全員がマスクをして話し声もなく、じっと自分が呼ばれるのを待っています。誰かが、座っている私の前を黙って頭を下げて挨拶して、通り過ぎていきました。帽子をかぶり、マスクをしているから誰だか分かりません。
 それでも、私も黙って頭を下げて挨拶をしました。人と人とが離れ、なんだか心も離れてきて、人間の社会が違ってきてしまった気がしています。
 我慢、我慢、我慢……。時にニコッとほほ笑むのは、スマホに送られてきた孫の写真と動画を見た時くらいです。
 待合室のテレビは音声を小さくしてありますが、テレビではコロナ対策の議論をしています。ある出演者が「後手後手だ」と言うと、政治家は「全力をあげて対策を行っていきます」と答えました。しかし、この「全力をあげて……」はもう聞き飽きました。とにかくコロナ感染を抑えること、早くワクチンを……と思いながら見ていました。
                    

 
                             
                                     
                                        

















 
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
         
         
         
         
         
         
         
         
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                