乳がんで妻を亡くし「時間が解決してくれる」と言われたが…
                        
 Aさんはゴハンを炊くのも面倒になり、コンビニで弁当を買いました。食べる前に、弁当のゴハンを少し小皿に盛って、線香の隣に供えました。
 日々、声を出すことなく「時間が解決してくれる」とつぶやきながら、長い一日が過ぎていきます。
■初めて話した隣人が同郷だった
 それから1カ月ほど経ったある日、故郷の同級生からサクランボが送られてきました。毎年送ってくれていて、今年も2箱でした。Aさんは数個食べれば十分で、いつもは奥さんがほとんどすべて食べていました。
「赤く輝いているこの実がこのまま悪くなってしまうのはもったいない」
 そう思ったAさんは、1箱を手に隣の家を訪ねました。特に親しいわけでもなく、普段は顔を合わせた時に挨拶するだけの間柄です。
 玄関のチャイムを鳴らすと、旦那さんが出てきました。
「山形のサクランボですか、ありがとうございます。私も山形の出身なんですよ。そうでしたか。私は○○高校卒業です。あなたどちらですか?」
                    

 
                             
                                     
                                        

















 
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                     
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
         
         
         
         
         
         
         
         
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                 
                                