医療でのVR活用<下>医療の向上に貢献 会議や解剖の授業にも

公開日: 更新日:

 医療分野での「VR(バーチャルリアリティー=仮想現実)」の活用が進められている。医療系ベンチャー「Holoeyes(ホロアイズ)」(東京都港区)が開発した「HoloeyesXR」を使うと、目の前に患者の患部周辺のCG(3次元モデル)が浮かぶように現れるのだ。

 これはVRゴーグルなどのヘッドセットを装着すれば誰でも同時に体験できるので、手術などさまざまな治療のシミュレーションに活用されている。さらに「オンライン遠隔共有カンファレンスサービス」をオプション利用すれば、離れた場所にいてもVR空間に参加できるのだ。同社の谷口直嗣CEOが言う。

「このサービスはバーチャルルームを1部屋貸し出して、その立体空間で複数人が3次元モデルを共有できるので遠隔カンファレンス(会議)に使います。たとえば医師が出張先から医局のカンファレンスに参加したり、病院間で共有したり、同じ医局の部屋であっても画像では共有しがたい3次元構造を共有したりと、さまざまなケースで利用することができます」 目の前に再現される3次元モデルのデータは、CTやMRIの臨床で使った実データなので、医療教育の教材としても活用されている。同社は国立看護大学校と共同で教材制作を進めてきた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」