「多発性硬化症」ってどんな病気? 再発と寛解を繰り返し…

公開日: 更新日:

■新薬の効果に期待

 リンパ球の働きを抑制してMSの再発・進行を抑制しつつ、病原体を攻撃するのに必要なリンパ球の働きを残した安全な薬の登場――。これがMS治療の今後の課題だが、5月に発売された「ケシンプタ」は、従来薬よりPMLのリスクが低く、その効果に期待が寄せられている。

「ケシンプタは、B細胞の表面に発現するタンパク質CD20を標的とし、B細胞を減少させます」

 リンパ球には、T細胞、B細胞、NK細胞などがある。多発性硬化症では、T細胞が活性化して自己免疫反応を生じ、髄鞘を攻撃している。

「一方、B細胞の働きは解明されていない部分も多いのですが、MSにおいては、B細胞を除去するとT細胞の活性化が抑えられ、炎症が鎮まり、MSの進行を抑制することができます」

 ケシンプタの臨床試験では、年間再発率、身体的障害進行、MRI病変出現数が海外の標準治療薬(日本では未承認)との比較において有意に抑制された。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    【夏の甲子園】初戦で「勝つ高校」「負ける高校」完全予想…今夏は好カード目白押しの大混戦

  2. 2

    ドジャース大谷翔平「絶対的な発言力」でMLB球宴どころかオリンピックまで変える勢い

  3. 3

    やす子「ドッキリGP」での言動が物議…“ブチ切れ”対応で露呈してしまった芸人の器量と力量

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    中央学院戦の「1安打完封負け」は全部私の責任です。選手たちにもそう伝えました

  1. 6

    菊池風磨率いるtimeleszにはすでに亀裂か…“容姿イジリ”が早速炎上でファンに弁明

  2. 7

    タレント出身議員の“出世頭” 三原じゅん子氏の暴力団交遊疑惑と絶えない金銭トラブル

  3. 8

    巨人の正捕手争い完全決着へ…「岸田>甲斐」はデータでもハッキリ、阿部監督の起用法に変化も

  4. 9

    ドジャース大谷翔平の突き抜けた不動心 ロバーツ監督の「三振多すぎ」苦言も“完全スルー”

  5. 10

    萩生田光一氏「石破おろし」がトーンダウン…自民裏金事件めぐり、特捜部が政策秘書を略式起訴へ