著者のコラム一覧
葉山惟大日本大学医学部付属板橋病院皮膚科病棟医長/皮膚科専門医

掌蹠膿疱症 手のひらや足の裏に水疱ができ関節の痛みも

公開日: 更新日:

 そのため、掌蹠膿疱症の患者さんには禁煙をお勧めしていますが、ストレスが多いなどの理由から喫煙をやめられない、受動喫煙者の場合、周囲の禁煙への協力を得られないなど、その人によってさまざまな習慣や理由があり、一方的に「やめろ」と言っても簡単にいかないのが現状です。

 そういう患者さんには禁煙外来を紹介するなどして、少しずつ禁煙できるよう、患者さんの環境にも配慮しながら治療を進めています。

 他の原因として、口腔内や喉の感染症が知られています。病巣感染といって、ある部位の慢性的な感染症が他の部位の疾患を引き起こすことを言います。

 掌蹠膿疱症では、へんとう炎や歯周炎が知られています。本人の自覚症状がないこともあるので耳鼻科や歯科に相談するといいでしょう。

 また、まれに歯科金属など金属アレルギーが原因の場合もあります。その場合は、原因となっている金属を取り除くことで治療が可能です。

 このように、喫煙や病巣感染、金属アレルギーなど要因が分かっている場合は、その要因を取り除くようにし、軽度であれば外用療法を用います。主には、ステロイド軟膏や活性型ビタミンD軟膏、紫外線療法も効果が高い治療法です。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 4

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  5. 5

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    今秋ドラフト候補が女子中学生への性犯罪容疑で逮捕…プロ、アマ球界への小さくない波紋

  3. 8

    星野源「ガッキーとの夜の幸せタイム」告白で注目される“デマ騒動”&体調不良説との「因果関係」

  4. 9

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  5. 10

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも