著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

シラミは入浴でも防げない…殺虫成分シャンプーやパウダーで駆除

公開日: 更新日:

 それを媒介するのが「シンシン シラミ」…つまりシラミです。人間に寄生するシラミは、「ケジラミ」、「アタマジラミ」、「コロモジラミ」の3種です。アタマジラミとコロモジラミについては同種説も唱えられていますが、医学的、公衆衛生学的には、異なる種として扱われています。発疹チフスを媒介するのはコロモジラミだけです。

 その名の通りコロモ、つまり衣服に寄生し、とりわけ下着の縫目などを好みます。そして腹が減ると人間の皮膚を刺して血を吸い、卵を産んで数を増やしていきます。終戦直後の日本、とくに都市部は空襲で徹底的に破壊され、衛生状態が極度に悪かったため、市民の大半がコロモジラミに寄生されていました。

 その状況を救ったのが、進駐軍のDDTだったのです。老若男女が米兵から白い粉を思い切りふりかけられ、髪の毛や顔まで真っ白になっている映像が、いまでもときどきテレビなどで流れます。そこまで徹底的にやられたおかげで、コロモジラミは急速に減少し、50年代に入る頃にはほとんど見られなくなりました。また心配された発疹チフスの大流行も防げたので、DDTにお礼を言いたくなった気持ちも分かります。

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